2025.5.27

「うつわの彩り-吉田耕三と北大路魯山人」が茅ヶ崎市美術館で開催。魯山人、濱田庄司、加守田章二らの作品を展示

美術評論家・吉田耕三の陶磁器コレクションから、北大路魯山人の作品を中心に公開する企画展「うつわの彩り-吉田耕三と北大路魯山人」が、茅ヶ崎市美術館で開催される。会期は6月17日〜8月24日。

北大路魯山人 織部櫛目汁注 1950 吉田耕三コレクション
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 美術評論家・吉田耕三(1915〜2013)の陶磁器コレクションのなかから、北大路魯山人(1883〜1959)の作品を中心に公開する企画展「うつわの彩り-吉田耕三と北大路魯山人」が、茅ヶ崎市美術館で開催される。会期は6月17日〜8月24日。

 吉田耕三は義父である速水御舟(1894〜1935)から絵画を、魯山人や小山冨士夫(1900〜1975)などからやきものの薫陶を受け、東京国立近代美術館開館初期の研究員として長く活躍した。美術館では展覧会に携わるいっぽう、若手工芸作家の発掘にも熱心だったことで知られている。

北大路魯山人 黄瀬戸菖蒲文四方隅切皿 1951頃 吉田耕三コレクション

 吉田のコレクションは、料理にふさわしい器の作陶を試みて研究を重ね、独自の世界観を持った唯一無二の作品を制作した魯山人をはじめ、吉田が定年前の最後に回顧展を担当した濱田庄司(1894〜1978)や、伝統的な益子焼にオリジナリティあふれるモダンデザインを取り入れた加守田章二(1933〜1983)といった、重要な作品げ構成されている。

 同展では、コレクションから魯山人による約50点の作品を一挙公開。同時に濱田、加守田、金重陶陽など、吉田自身が交流を重ねた作家の作品の中から座敷に飾る花生や小さな食器を紹介する。

北大路魯山人 金銀彩武蔵野文鉢 1951 吉田耕三コレクション
北大路魯山人 色絵銀彩折紙手向付 1951 吉田耕三コレクション