2025.5.22

「高畑勲展──日本のアニメーションを作った男。」、庵野秀明による幻のカットが展示決定

麻布台ヒルズ ギャラリーで開催される「高畑勲展─日本のアニメーションを作った男。」。同展で、庵野秀明による幻のカットが展示される。

前へ
次へ

 麻布台ヒルズギャラリーで、「高畑勲展─日本のアニメーションを作った男。」が開催される。会期は6月27日〜9月15日。

 2025年は高畑勲(1935〜2018)の生誕90年であり、高畑が大きな影響を受けた太平洋戦争終戦から80年が経過する年であることから、今夏の開催が決定したという。

 メインビジュアルとなるのは、『火垂るの墓』(1988)、『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994)。作品紹介エリアでは、『火垂るの墓』『平成狸合戦ぽんぽこ』『アルプスの少女ハイジ』のセル画・背景画が公開されることも決定している。

 目玉のひとつとなるのが、新たに発見された『火垂るの墓』重巡洋艦摩耶のシーンのレイアウトだ。これは、「エヴァンゲリオン」シリーズで知られる監督・プロデューサーの庵野秀明がかつて『火垂るの墓』に原画スタッフとして参加していた際に描いたもの。本展では、それをもとにして描かれたハーモニーセル(絵画のようなタッチで描きこまれたセルのこと)とともに本展で初公開される。

© 野坂昭如/新潮社,1988

 なお、本展音声ガイドは、『かぐや姫の物語』で阿部右大臣役で参加した伊集院光と、数多くのアニメーション作品に出演している声優・玉川砂記子が担当。また音声ガイドに加えて、高畑勲、スタジオジブリとも深い関わりがある映画監督・岩井俊二が展覧会の展示作品に合わせて選ぶ、公式プレイリストが音声ガイドとセットで楽しめる。

 また平日来場者特典として、本展限定デザインの特製ペーパーケースがプレゼント。5種のデザインで、曜日ごとに異なる作品が用意される。

 さらに、会期中の7月1日と7月8日には、スタジオジブリ学芸室の田中千義による展覧会のガイドツアーも実施されるので、気になる方はチェックしてほしい。