EXHIBITIONS

ジョーン・ジョナス「Drawings」

キュレーション:アダム・ペンドルトン

2025.05.17 - 07.03

Joan Jonas Untitled, n.d. WORK ON PAPER stick and ink on paper(29.8 × 21 cm), sheet(36.8 × 27.9 × 3.8 cm), framed
©Joan Jonas / Artists Rights Society(ARS), New York.

 Pace 東京で、ジョーン・ジョナスによる個展「Drawings」が開催されている。

 ジョーン・ジョナスは1936年ニューヨーク生まれ。作品では、ビデオ、パフォーマンス、インスタレーション、サウンド、テキスト、彫刻など幅広いメディアを駆使。1960年代後半から70年代前半にかけ、ジョナスが手がけた実験と制作は、パフォーマンスやビデオアートからコンセプチュアル・アートおよび演劇に至るまで、多くの現代美術のジャンルの発展にとって重要なものであるとされている。68年以来、ジョナスの活動は、ものごとを見る方法、様々な儀式のリズム、そしてオブジェや身体表現の影響力を探求してきた。

 本展は、ジョナスの長年の友人のひとりであるアーティストのアダム・ペンドルトンのキュレーションによるもので、ジョナスの作家活動におけるドローイングの重要性と、1970年の初来日以来続く日本とのつながりを明らかにするもの。今回の展示では、ジョナスが過去に日本を訪れた際に制作した作品も含まれ、作家のビデオインスタレーションを展示する「時代のプリズム:日本で生まれた美術表現 1989-2010」展(国立新美術館、2025)に先駆け開催されている。

 会場では、1970年代から2010年代にかけて制作された作品のうち、ペンドルトンが選出した約80点のドローイングを展示。ジョナスの日本との関係性を称え、そのドローイングをモダニズム的抽象主義の歴史的系譜のなかに位置づけることを試みる。