有村佳奈「CHANGE」

　tagboat で、有村佳奈による個展「CHANGE」が開催されている。

　有村は、女子美術大学デザイン学科を卒業後、「乙女と世界、生と死、日常」というテーマを掲げ、少女でも女性でもない「乙女」を描き続けている。

　作家はこれまでに約1200体の「ウサギの仮面を被った乙女」を描き続け、彼女たちの存在を確立させた。2018年には夢の世界の存在として描かれていた乙女たちが、近年のSNSの普及とともに、仮面を被って生きる現代人の象徴へと進化した。

　本展では、仮面を被る瞬間の「時間のブレ」や「心のブレ」を描くことに着目。これまで描いてきた「仮面を被った状態」とは異なり、新たに「仮面を被る瞬間」を描いた新作は、急速に変化する世界をとらえ、生きているいまの変化を様々なタッチで表現する。