嵯峨嵐山かちょうえん

　嵯峨嵐山文華館で「嵯峨嵐山かちょうえん」が開催されている。

　本展では、江戸時代から明治時代にかけて活躍した日本画家たちが描く、花鳥画の名品を紹介。絵画を見ながら鳥の鳴き声、生態、花の意味などを子供から大人まで楽しく学ぶことができる夏休み企画となっている。

　花鳥園といえば、まるで自然の中のような屋内で、放たれた鳥と自由に触れあうことができる場所として知られている。幅広い世代の方々に親しまれている花鳥園だが、じつは「花鳥風月」など、日本の伝統的な価値観を意識してつくられていたとされている。

「花鳥風月」とは美しい自然の風景や、それを重んじる風流なことを意味する言葉だ。そしてその「美」に対する思いを現代的に展開し、開園したのが「花鳥園」であった。いっぽう、画家たちも古くから美しいものを絵画として表現しようと試み、花や鳥をおもな題材とする「花鳥画」を描いている。

　本展は、ともに日本の美意識を大切にする「美術館」と「花鳥園」の融合を目指す展覧会として、江戸時代から明治時代にかけて活躍した画家たちが描いた、水辺に棲む鳥、小さくて愛くるしい鳥、猛禽類など、様々な鳥たちを美しい植物とともに紹介。