2026.5.30

国家、制度、そして「不在」へ。第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展(国別パビリオン)レポート

「ナショナル・パビリオン」(国別参加方式、以下「国別パビリオン」)の有効性や、その展示に見られる芸術と政治の距離は、第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展において「アートウォッシュ」の顕在化や、専門家による受賞制度の崩壊といったかたちで問題が浮き彫りとなった。そこでは何が可視化され、何が見えにくくなっているのか。企画展と国別パビリオンの2回に分けての現地レポート、今回は国別パビリオンと同時開催展からいくつかピックアップしてお届けする。

文=飯田真実

第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展 日本館 荒川ナッシュ医「草の赤ちゃん、月の赤ちゃん」展示風景(2026)  撮影:Uli Holz 写真提供:国際交流基金