2025.8.10

箱根ガラスの森美術館を2億円で売却。うかいからダイコク電機へ

株式会社うかいは、同社が運営する箱根ガラスの森美術館を株式会社箱根ガラスの森リゾートおよびダイコク電機へ売却することを発表した。

箱根ガラスの森美術館

 株式会社うかいは、同社が運営する箱根ガラスの森美術館を2億円でダイコク電機へ売却することを発表した。

 箱根ガラスの森美術館はヴェネチアン・グラスの専門博物館として神奈川県箱根町の仙石原に1996年にオープン。大涌谷を一望する緑の木々に囲まれた美術館では、エナメル彩ゴブレットの傑作やルネサンス時代につくられたレースグラス大皿などコレクションを通して、16〜20世紀までのヴェネチアン・グラスの歴史を概観することができる。

 うかいは今回、この美術館運営にあたる文化事業を分離。ダイコク電機を親会社とする箱根ガラスの森リゾートが10月1日付で承継するかたちをとる。うかいによると、美術館事業は同社が展開するレストラン事業、物販事業とのシナジーが十分ではなく、また老朽化に伴う更新投資の増加の可能性などから、経営戦略の課題となっていたという。

 いっぽう箱根ガラスの森リゾートおよびダイコク電機は、同館を「フードエンタテイメント事業」「観光事業」として高く評価しており、うかいはこの事業承継が「同施設やスタッフの未来にとって最良の選択を可能とし、本施設がこれからも多くの方々に愛され、さらに輝きを増していく」と判断。今回の決定に至ったとしている。

 なお箱根ガラスの森美術館の2025年3月期の売上高は10億9000万円。営業利益は9400万円だった。