登録有形文化財に谷口吉郎の「奈良文化財研究所飛鳥資料館本館」など。ほか新たに130件の建造物が登録予定
7月18日に実施された文化庁の文化審議会にて、その審議・議決を経て、新たに130件の建造物を登録するよう文部科学大臣に答申したことがわかった。

7月18日に実施された文化庁の文化審議会にて、その審議・議決を経て、新たに130件の建造物を登録するよう文部科学大臣に答申したことがわかった。
今回の答弁において主だった建造物は、「オリエンタルカーペット株式会社マーセライズ棟ほか3棟」(山形県山辺町)、「旧山彦橋」(富山県黒部市)、「善光寺雲上殿本殿」(長野県長野市)、名古屋市演劇練習館(旧稲葉地配水塔、愛知県名古屋市)、「大矢家住宅主屋」(大阪府交野市)、「宝塚ゴルフ倶楽部クラブハウス」(兵庫県宝塚市)、「奈良文化財研究所飛鳥資料館本館」(奈良県明日香村)、「呉YWCA会館」(広島県呉市)、「菊池恵楓園旧事務本館」(熊本県合志市)の9件。この結果を経て、登録有形文化財の建造物は計1万4630件の見込みとなっている。
例えば、「奈良文化財研究所飛鳥資料館本館」は、建築家・谷口吉郎が設計を担当した文化財の展示施設だ。長大な切妻造の東西棟に見られる洗練された和風の外観が、飛鳥地域の歴史的な景観と巧みに調和されている。
「菊池恵楓園旧事務本館」はハンセン病療養施設の旧事務本館で、設計は竹中工務店によるもの。2階建て鉄筋コンクリート造で、正面中央には「希望の塔」と呼ばれる鐘塔を屹立させている。現在は歴史資料館として運営が続けられているという。
