2025.6.9

「2025 JAGDA 亀倉雄策賞・新人賞展」がギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催へ

ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で、特別展「2025 JAGDA 亀倉雄策賞・新人賞展」が開催される。会期は7月15日〜8月27日。

林規章 教育機関の学生募集ポスター「女子美術大学大学院/3年次編入/短大専攻科学生募集」女子美術大学
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 東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で、特別展「2025 JAGDA 亀倉雄策賞・新人賞展」が開催される。会期は7月15日〜8月27日。

 「亀倉雄策賞」は、世界のデザイン界に広く影響を与えたグラフィックデザイナー・亀倉雄策(1915〜97)の業績をたたえ、その領域のさらなる発展をめざし1999年に創設された賞だ。毎年、年鑑『Graphic Design in Japan』出品作品のなかから、もっとも優れた作品とその制作者に対して贈られるもので、第27回となる今回は、アートディレクター・グラフィックデザイナーの林規章による教育機関の学生募集ポスター「女子美術大学大学院/3年次編入/短大専攻科 学生募集」が選ばれた。

 この受賞作は、女子美術大学・大学院の学生募集のために、20年前より毎年制作されてきたポスターシリーズの最新作。JOSHIBIの「J」の形をモチーフに様々な表現が試みられてきたもので、「一貫して独自の幾何学的なスタイルを続けながら、その中で表現を研ぎ澄ませてきた」「女子美という軸を持ちながら、個性の輝きを失わずに、シンボリックな抽象性が発揮されている」「安定した造形力とキャラクター感に加え、毎年新鮮さがある」といった点が高く評価された。

林規章 教育機関の学生募集ポスター「女子美術大学大学院/3年次編入/短大専攻科学生募集」女子美術大学

 もうひとつの「JAGDA新人賞」も同様、年鑑への出品作品から毎年選出されており、今後の活躍が期待される39歳以下の有望なグラフィックデザイナーに授与されるものだ。43回目となる今回は、新人賞対象者127名のなかから、城﨑哲郎、サリーン・チェン、松田洋和の3名に決定。「今回の受賞者3人には、それぞれの経験値に裏付けされた鮮度、また一つ一つの仕事に静かに丁寧に向き合っている眼差しが共通して感じられる」「ここ数年の新人賞のトーンとは違う、やや大人びた印象を受けた」という声が審査員からも寄せられたという。

城﨑哲郎 草野球チームのポスター「新代田キャッチボールクラブ」新代田キャッチボールクラブ
サリーン・チェン ショップ&ギャラリーの企画展のブランディング「Crystalline」アワ フェイバリット ショップ
松田洋和 自主制作ドローイング作品集のポスター「人力走馬灯」エニイ

 受賞作品展では、会場1階に林の作品が、そして地下1階には城﨑、チェン、松田の3名による作品が展示される。なお、会期中には受賞者等によるイベントも開催される予定となっているため、詳細はギャラリーおよびJAGDAのウェブサイトより確認してほしい。