EXHIBITIONS

森本絵利「CONTOUR MAP # -FROM THE BEGINNING-」

森本絵利

 ギャラリーヤマキファインアートで、森本絵利による個展「CONTOUR MAP # -FROM THE BEGINNING-」が開催されている。

 森本絵利は1978年大阪府生まれ。2001年に京都市立芸術大学美術学部美術科油画専攻を卒業し、同年「京展」(京都市美術館)にて市長賞を受賞。2003年に同大学大学院美術研究科絵画専攻油画を修了したのち、「VOCA2008」に入選。早くから注目を集め、近年は国内外のコレクターから高い評価を得ている。

 本展では、森本の代表作「contour map」シリーズを中心に初期作品から最新作までを展示。contour mapとは、地図上で同じ高さの地点を結んだ線という意味があり、大きくとらえると輪郭線でもある。その境界に森本は身体的、感情的、そして日常的な物事にある境目を「等高線:Contour map」という見方で分類し、そこから世界を覗くことで自分なりの地図を描いている。

 初期の代表作に、一枚の平面紙を一定の間隔で、ハサミを入れる回数を厳格に決めて微細な顆粒状のサイズに切っていく「percolation」シリーズがある。近年は、五感を研ぎ澄ませ自己の感覚に集中し、そこから見いだされる一定の法則に則った作品を発表している。