「オスジェメオス+バリー・マッギー One More 展」(ワタリウム美術館)開幕レポート。即興的なコラボレーションが生み出したものとは
東京・外苑前にあるワタリウム美術館で「オスジェメオス+バリー・マッギー One More 展」が開幕した。会期は2026年2月8日まで。

東京・外苑前にあるワタリウム美術館で、「オスジェメオス+バリー・マッギー One More 展」が開幕した。会期は2026年2月8日まで。
本展は、アーティストであるバリー・マッギー(1966〜)と、ブラジル・サンパウロ生まれの双子のアーティストデュオ・オスジェメオス(1974〜)による世界初のコラボレーションとなっている。
バリー・マッギーは、1966年サンフランシスコ生まれ。92〜97年の間には、サンフランシスコ芸術基金やそのほかのコミッションワークとして、市内各所にて壁画制作を行った。1998年サンフランシスコ近代美術館で巨大な壁画を発表し、同館のコレクションに選定され、さらに2001年ベニス・ビエンナーレで世界最大の壁画のインスタレーションを制作。また「TWIST」というタグ名でグラフィティ・アーティストとしても活躍しており、そこではストリートで生きる人々をテーマに制作を続けている。
オスジェメオスは、1974年ブラジル・サンパウロに生まれた双子のアーティストデュオ。ヒップホップカルチャーと現代アートに夢中になったことがアーティスト活動のきっかけとなっており、ダンス、音楽、壁画運動、ポップカルチャーの影響を受け、唯一無二のスタイルを築き上げた。近年のプロジェクトとして、昨年から約1年間にわたりワシントンのハーシュホーン美術館で行われた大規模個展などが挙げられる。

そんな2組は、1993年にサンパウロでのアーティスト・イン・レジデンスで出会った。以来30年以上に渡って交流を続けており、今回初めてともに展覧会を開催するに至った。本展は、ドローイング、絵画、彫刻、インスタレーション、パフォーマンス、ビデオアートなど、様々な表現方法を横断しながら、2組のアーティストが即興で音を奏でるかのように空間をつくり上げたものとなっている。