2025.9.19

歴史と現代アートが交差する。「逆旅京都2」が京都10会場で開催中

国内外のアーティストやキュレーターを迎え、宿泊施設や公共空間を舞台に現代アートを展開する「Art Rhizome KYOTO 2025 逆旅京都2」が、京都市内10の会場で開催されている。会期は11月18日まで。

Art Rhizome KYOTO 2024「逆旅京都」、ホテル ザ セレスティン京都祇園での展示風景より。清原遥《トワイライト・タイム》(2024)サイズ可変、綿に反応染料 撮影=岡はるか
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 京都市とArt Rhizome KYOTO実行委員会が、市内10会場を舞台に現代アートイベント「Art Rhizome KYOTO 2025 逆旅京都2」を11月18日まで開催している。

 昨年に続く2回目の開催となる本展は、宿泊施設や商業施設、公共空間など歴史と文化を体現する会場をつなぎ、インスタレーションや展示販売を行う。「逆旅」は「宿」を意味し、京都全体を多様な人・もの・出来事を迎え入れる“宿”に見立てたコンセプトとなっている。

 企画の中心を担うのは、金澤韻+増井辰一郎(コダマシーン)、櫻岡聡(FINCH ARTS)、黃慕薇(gallery Unfold)の4名。さらに今年は特別ライターとして、バンコク・アート&カルチャー・センターのチーフキュレーターであるペンワディー・ノッパケット・マーノンが参加し、全会場と作品をつなぐ紀行文を執筆する。現代アートを通じた京都再発見のテキストとして、展示体験を補完する役割を果たす。

ARK2024展示風景、Sfera(0F Café DOnG by Sfera) 撮影=岡はるか
ARK2024展示風景、関西日仏学館 撮影=岡はるか

 会場は、京都市役所庁舎やホテルリングス京都といった前回も使用された場所に加え、カリモク コモンズ キョウトや京都府立図書館など新たな施設を含む計10ヶ所。各会場の歴史や特性を生かした展示が予定されている。参加アーティストは彌永ゆり子、小林楓太、鮫島ゆい、田中彩楽、谷澤紗和子、中村夏野、波多腰彩花、藤野裕美子、宮田雪乃、森山佐紀、山崎愛彦、山本真実江の12名。

 また、「逆旅京都2」は京都市が推進する「京都アート月間」にも参加し、秋の京都を彩る数ある文化プログラムのひとつとして広報・企画面で連携する。国内外から訪れる観光客に向け、アートを通じた京都の魅力を多角的に発信することを目指す。