EXHIBITIONS

芦川瑞季「過分の中に不可分を」

2026.01.29 - 02.10
 亀戸アートセンターで、芦川瑞季による個展「過分の中に不可分を」が開催される。

 芦川瑞季はリトグラフを主な表現手段として、都市の風景やそこに残る人の気配を主題とした作品を制作する。もともとは漫画家に憧れ、紙にペンで絵を描いていた芦川は、武蔵野美術大学在学中に油絵科から転科し、版画を学び始めた。「描く感覚を大事にしたい」という思いから、描画がそのまま版となる技法のリトグラフをメインに制作を続け、現在のスタイルへと辿り着いた。その作品は、電線が複雑に張り巡らされた空、廃墟、埋立地、再開発前の街区といったコラージュ的な画面構成の風景のなかに、漫画的で単純化されたキャラクターや、妖怪のようにも見える曖昧な「気配だけが残っている何か」が描き込まれている。

 公共空間や都市の中に存在する「解釈の余地」に、作家自身の感情や想像が入り込んでいくプロセスが、本展を形成する軸となっている。