EXHIBITIONS

特別展

非常の常

2025.06.28 - 10.05

シプリアン・ガイヤール Artefacts 2011 フィルム(HDから35ミリフィルムに変換)、サウンド、ループ 国立国際美術館蔵
©Cyprien Gaillard Courtesy the artist and Sprüth Magers

 国立国際美術館で、特別展「非常の常」が開催される。

 攻撃やクーデター、地震、洪水、山火事などの自然災害によって、多くの人が住む場所を失い、強制的な移住を余儀なくされている。未知のウイルスが人々の生命を脅かした経験は記憶に新しく、それによる政治的混乱、人間関係の分断、日常の喪失は、いまなお日々の暮らしに影響を与えている。

 生成AIなど人工知能を含むテクノロジーが飛躍的に発達し、人々が目にするイメージや情報の真正性の判断は、時にきわめて困難になった。さらに、情報の流通が複雑なアルゴリズムに支配され、サイバー空間での攻撃が本格化している。

 そうした「非常の常」の時代のなか、本展では、8名の作家の表現を通じて、時代を見つめ、想像力を膨らませ、明日を生きる希望を探ることが目指される。

 出品予定作家は、シプリアン・ガイヤール、潘逸舟、クゥワイ・サムナン、キム・アヨン、リー・キット、高橋喜代史、米田知子、袁廣鳴(ユェン・グァンミン)。