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相笠昌義

Masayoshi Aigasa

 相笠昌義は1939年東京都生まれ。1962年東京藝術大学油絵科卒業。卒業制作や公募展において評価を得られなかった相笠は油彩の制作を中断し、コラージュと版画によるモノクロームの〈文明嫌悪症〉シリーズを手掛けるようになる。65年「第33回日本版画協会展」で奨励賞受賞、68年に初個展(銀芳堂画廊、東京)を開催し注目を集める。70年に油彩の制作を再開すると、翌71年「第15回シェル美術賞展」にて三等賞受賞。以後、油彩と版画を並行的に制作し、駅や公園、動物園など現代に生きる人々の「日常生活」を捉えた具象表現を追求していく。79年には芸術選奨文部大臣新人賞を受賞、文化庁芸術家在外研修員としてスペインに滞在。82年「第25回安井賞展」で安井賞受賞。国内外の多数の美術館や画廊で発表を続ける。

 主な個展に、「収蔵品展062 日常生活|相笠昌義のまなざし」(東京オペラシティアートギャラリー、2018)、「相笠昌義展―日常生活」(損保ジャパン東郷青児美術館、東京、2010)、「日常生活―相笠昌義の世界展」(茨城県つくば美術館、2009)など。作品は、東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、東京都美術館、栃木県立美術館、東京オペラシティアートギャラリー他多数の美術館に収蔵されている。