マヤ・エリン・マスダ「Ecologies of Closeness 痛みが他者でなくなるとき」(山口情報芸術センター[YCAM])開幕レポート
山口情報芸術センター[YCAM]で、マヤ・エリン・マスダによる新作を発表する展覧会「Ecologies of Closeness 痛みが他者でなくなるとき」が開幕した。会期は11月2日まで。

マヤ・エリン・マスダの新作を公開
山口情報芸術センター[YCAM]で、マヤ・エリン・マスダによる新作を発表する展覧会「Ecologies of Closeness 痛みが他者でなくなるとき」が開幕した。会期は11月2日まで。キュレーションは太田遥月、見留さやか(ともにYCAMスタッフ)。
マヤ・エリン・マスダは、ベルリン・東京・ロンドンを拠点に活動するアーティスト/リサーチャー。現在はドイツのベルリン芸術大学にてクィア・エコロジー(*)を研究している。近年の個展に「Sleep, Lick, Leak, Deep….」(大和日英基金、イギリス、2024)。主な近年のグループ展に「INTERFACE」(Somers Gallery、イギリス、2024)、「More Strange Things」(Silent Green、ドイツ、2024)、「ままならなさを生きるからだ Bodies / Multiplicitous」(クマ財団ギャラリー、東京、2023)、「Ground Zero」(京都芸術センター、2023)など。
本展は、気鋭のアーティストのインスタレーションなどを紹介するYCAMの展示シリーズ「scopic measure」第17弾となるもの。同シリーズの開催は2019年以来となっており、会場には、マスダによる新作を含む作品が3点展示されている。

*──クィア・エコロジーとは、性やジェンダーの多様性と自然環境との関係を新たな視点でとらえ直す思想や実践。従来の「自然」や「生態系」のとらえ方が、異性愛規範や二項対立(男/女、人間/自然など)に基づいていたことを批判し、より流動的で両儀的な関係のあり方を提示する。「Ecologies of Closeness 痛みが他者でなくなるとき」会場リーフレットより