2020.12.24

学科合同の「選抜展」も。多摩美術大学の卒業制作・大学院修了制作展が1月と3月に開催

多摩美術大学の全学科が実施する卒業制作・大学院修了制作展が2021年1月と3月に分けて開催される。会期中は各学科の学部卒業生および大学院修了生の作品が八王子キャンパス内に一堂に集結。また、今年度は日本画、油画、版画、彫刻、工芸、環境デザイン、メディア芸術、情報デザインにテキスタイルデザインを加えた9学科合同の「選抜展」も開催される。

2019年度の卒業制作・大学院修了制作展
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 多摩美術大学は、卒業制作・大学院修了制作展を2021年1月(A日程)と3月(B日程)の2回に分けて、八王子キャンパスにて開催する。日本画、油画、版画、彫刻、工芸、環境デザイン、メディア芸術、情報デザイン、テキスタイルデザインの9学科・専攻・コースは2021年1月14日〜1月17日、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、芸術、統合デザイン、演劇舞踊、劇場美術デザインの6学科・専攻・コースは2021年3月13日~3月15日の期間で実施される。

2019年度の卒業制作・大学院修了制作展

 1月14日~17日(A日程)に実施する学科では、昨年度に引き続き9学科・専攻・コース合同の「選抜展」を開催。各研究室から選抜されたアート、デザイン、建築などの様々な作品がひとつの空間に集う。

 また、期間中は各学科の企画する公開講評会や、特別授業、トークショーなどが行われ、自由に見学することができる。

 ⽇本画専攻では1⽉15⽇の10時より、「⼤学院2年⽣修了制作公開講評会」を絵画北棟03-211・03-212教室で開催。また、「美術学部4年⽣卒業制作公開講評会」 も1⽉16⽇10時より、絵画北棟03-201から03-206教室で開催。いずれも講評会は非公開となっているが、作品を閲覧することは可能だ。

 油画専攻は優秀な卒業⽣・修了⽣に対し、「福沢⼀郎賞」と「⾠野登恵⼦賞」のふたつの独⾃の賞を授与している。「福沢⼀郎賞」は、かつて油画科で教鞭をとり、教育者としても数多くの功績を残したシュルレアリスムの画家、福沢⼀郎を記念した賞。1996年に創設され、福沢⼀郎記念美術財団より卒業⽣5名に贈られる。「⾠野登恵⼦賞」も、福沢と同様に油画科で教鞭をとり、2014年逝去した画家、⾠野登恵⼦を記念した賞。16年に創設され、⾠野登恵⼦の遺族より修了⽣1名に贈られる。各受賞者は作品のキャプションに記載があるので、鑑賞の際にご注⽬したい。

 版画専攻は「⼤学院公開修了審査会」を1⽉15日10時より開催。⼤学院2年間の研究成果と論⽂を発表し、審査員や会場からの質疑応答を実施する。また、1⽉14⽇の13時10分からは「シルクスクリーン・写真⼯房の特別授業:鷹野隆⼤、私の好きな肖像写真」を、1⽉16⽇13時からは「客員教授秋⼭伸の特別授業」を開催。場所はいずれもレクチャーホールBホールとなっている。さらに、1⽉17⽇の13時10分からは「銅版画⼯房の特別授業:〈⽩井版画⼯房〉⽩井四⼦男講義」 が、絵画北棟1階の銅版画⼯房3-107Aで実施される。

 ⼯芸学科では「⼤学院2年⽣修了制作公開講評会博⼠前期課程⼯芸専攻・ガラス」が、1⽉14⽇10時より⼯芸棟17-301Aで開かれる。

 テキスタイルデザイン専攻では、1⽉14⽇11時〜12時に、⼤学院2年⽣ならびに学部4年⽣の作品展⽰と選抜展を見学する「学内展ギャラリーツアー」を実施。集合場所はテキスタイル棟2階ギャラリーとなっている。

 環境デザイン学科は、客員教授による特別講評会と、様々な分野で活躍するゲストによる講評会の2本⽴てをウェブ配信する。詳細は環境デザイン学科研究室ウェブサイトにて随時更新する。

 メディア芸術コースでは、1⽉15⽇の16時30分から18時まで、レクチャーホールAにてゲスト講評会とトークショーが開催。ゲスト講師に、キオ・グリフィス、市原えつこ、莇貴彦を招き、卒業制作から⾒えてくる未来のメディア芸術や、学⽣の作品を起点になにが期待できるのか、といったテーマで本⾳を語る。

 このほかにも、各学科や個人・グループ単位による展示や公演を各所で開催。新たな才能を見つける複合的な展覧会として、会期中の多摩美術大学を訪れてみてはいかがだろうか。