EXHIBITIONS

金川晋吾 写真展「祈り/長崎」

浦上キリシタン資料館、ひとやすみ書店、PEACETOWN COFFEE
2025.08.09 - 09.27
 2024年に刊行され、第49回木村伊兵衛賞にノミネートされた金川晋吾の写真集『祈り/長崎』(書肆九十九合同会社)。本作の写真展「祈り/長崎」が、原爆投下より80年となる8月9日より、長崎市内の浦上キリシタン資料館、ひとやすみ書店、PEACETOWN COFFEEで開催される。会期は9月27日まで。

 金川は1981年生まれ。東京藝術大学大学院に在学中の2008年より父親の撮影を続け、16年に写真集『father』(青幻舎)を刊行。もっとも身近な他人である父親の姿を通して、社会制度や家族制度では一言で括ることのできない人間の存在について問いかけたことで話題を集めた。また、23年に刊行した『長い間』(ナナルイ)は、伯母との関係を主題としている。

『祈り/長崎』は、平和祈念像を中心とした平和公園に関連するもの、現地を歩くと頻繁に目にすることになるマリア像やキリスト像、自宅にある祭壇を前にしたカトリック信徒など、何らかのかたちでキリスト教信仰に関わっている人たちや、関連の建物、場所を撮影した写真集。洗礼を受けた金川自身の信仰の問題と向き合うように、金川自身のポートレイトも挟み込まれる。